2006年12月16日

ご両親との出会いを通して開いた問題解決への道-1

ご両親との出会い(保護者懇談)を通して開いた問題解決への道−1

私たちは、ご両親との出会い(保護者懇談)をことのほか大切に思っています。以前、E子さんのお母さんと懇談を行なった時のことです。

E子さんは、中1になる前に入塾されてきたお子さんでしたが、家で、全く勉強をしないお子さんでした。テスト前に、塾でテスト対策授業をするので、中1の前半はかなり高得点を取っていましたが、もともと家で勉強しなかったために、塾だけでの勉強時間となって、点数がどんどん下がっていきました。

お母さんは、とても心配され、懇談ではもっと宿題を出してほしいとか、もっとはっぱをかけてほしいとお願いされていました。

私は、お母さんからE子さんの幼い頃からの生い立ちを聞かせていただくことにしました。すると、E子さんとお父さんとの関わりに、しこりがあることが感じられました。幼い頃、お母さんに受け入れられることは自己信頼につながり、お父さんに受け入れられることは、世界信頼、他者信頼になるといいます。なぜなら、お母さんは、お腹の中にいた時からつながっていますから、自分と同一視することになり、お父さんは、初めて出会う自分以外の「他人」としての象徴として、赤ちゃんは見るそうです。
お父さんに受け入れられないと感じた子は、どうしても他人に対して、世界に対して、不信感をベースに出会ってしまいます。
そうした原初体験は、人生の基盤を吸収していく上での前提となります。
このような話を私の方からさせていただくと、様々なE子さんの幼い頃の出来事やE子さんに取り巻く家庭環境までをお母さんがお話くださいました。
 私の心に、E子さんの痛みが感じられてくるように思いました。話を聞けば聞くほど、このことは、私自身の体験と同じものだったからです。話は私自身の、幼い頃のことまで発展してゆきました。

いつしかお母さんと私は、古くからの友人のように話をしていました。お母さんご自身も、さまざまなお気持ちを語ってくださり、お子さんに対する眼差しが変わっていかれているように思いました。そしてお子さんがどれほど家族にとって大切な存在で、素晴らしい個性を持たれているかを思い出されていかれるようでした。
<つづく>

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